1. [正解]**正しい(特徴的な症状でない)。** 記憶障害はうつ病の特徴的な症状ではなく、認知症の中核症状である。認知症では近時記憶障害から始まり進行性に悪化するが、うつ病では意識障害や著明な記憶障害・知能障害を呈することはない。ただし、うつ病でも集中力低下に伴う見かけ上の記憶力低下(仮性認知症)が生じることがあるが、これは記憶障害とは区別される。
2. [誤り]自殺企図はうつ病の重要な症状であり、自殺のリスク評価はうつ病診療において最も重要な事項の一つである。うつ病の診断基準9項目に「自殺念慮や企図」が含まれており、重症例では実際に自殺行動に至ることがある。
3. [誤り]焦燥(焦燥感・イライラ)はうつ病の特徴的症状の一つであり、精神運動性の変化として現れる。落ち着きのなさや不安を伴い、じっとしていられない状態となる。うつ病の診断基準にも「焦燥または制止」として含まれている。
4. [誤り]無価値観(自分は価値がない存在だと感じる)はうつ病の特徴的な認知症状であり、過度の罪悪感(罪責感)とともにみられる。うつ病の診断基準にも「無価値観や過度の罪悪感」として含まれている。
| うつ病の診断基準(主要9項目) | 含まれない症状 |
|:---|:---|
| 抑うつ気分 | 記憶障害(認知症の症状) |
| 興味・喜びの喪失 | 幻覚(統合失調症の症状) |
| 食欲・体重の異常 | 自我障害(統合失調症の症状) |
| 睡眠障害 | |
| 焦燥または制止 | |
| 易疲労性・意欲低下 | |
| 無価値観・罪責感 | |
| 思考力・集中力の減退 | |
| 自殺念慮・企図 | |
<p style="font-size:0.8em; color:#888; text-align:center; margin-top:0.3em;">表: うつ病の診断基準項目と含まれない症状</p>