1. [誤り]手指振戦はアルコール離脱の初期にみられる代表的な離脱症状である。断酒後数時間から出現し、自律神経の過活動に伴って生じる。重症化すると全身性の振戦に進展し、振戦せん妄に至ることがある。
2. [誤り]幻視はアルコール離脱症状の一つであり、特に振戦せん妄に伴って出現する。小動物幻視(虫や小動物が見えるという体験)が典型的であり、断酒後2〜3日で出現することが多い。振戦せん妄は重篤な離脱症状であり、意識障害を伴う。
3. [誤り]発汗はアルコール離脱における自律神経過活動の症状の一つである。教科書にも離脱症状として「手指などの振戦、発汗、悪寒、起立や歩行などの困難、不眠、不安、抑うつ、脱力」が記載されている。
4. [正解]**正しい(適切でない)。** 四肢のしびれはアルコール依存症における慢性合併症としてのアルコール性末梢神経障害の症状である。長期の飲酒によるビタミンB1(チアミン)欠乏が原因で、慢性的に徐々に進行する。急性の離脱症状(断酒に伴い出現する症状)ではなく、離脱症状と慢性合併症を区別することが重要。
| 分類 | 症状 | 発現時期 |
|:---|:---|:---|
| 早期離脱症状 | 手指振戦、発汗、不安、不眠 | 断酒後6〜24時間 |
| 後期離脱症状 | 振戦せん妄、幻視(小動物幻視) | 断酒後2〜3日 |
| 慢性合併症 | 四肢のしびれ(末梢神経障害) | 長期飲酒による |
<p style="font-size:0.8em; color:#888; text-align:center; margin-top:0.3em;">表: アルコール依存症の離脱症状と慢性合併症の比較</p>