1. [誤り]乳癌の腫瘤は通常無痛性であり、痛みを伴わないことが特徴である。教科書には「腫瘤を触れる。乳頭分泌や湿疹様びらんをみることもある」と記載されており、痛みについては言及されていない。硬く動きにくい無痛性の腫瘤が乳癌の典型的所見である。痛みを伴う乳房腫瘤は良性疾患(乳腺症など)の可能性が高い。
2. [誤り]乳癌の多くはホルモン依存性(エストロゲン受容体陽性)である。教科書には「抗癌薬、ホルモン薬を使用することもある」と記載されており、ホルモン療法の有効性が示唆されている。エストロゲン受容体陽性の乳癌では、抗エストロゲン療法(タモキシフェンなど)やアロマターゼ阻害薬が有効である。約70~80%の乳癌がホルモン依存性である。
3. [誤り]乳癌の自己検診は早期発見のために推奨されている。月経終了後数日の時期に、鏡で視診(左右差、えくぼ徴候、乳頭陥凹など)、触診(腫瘤の有無、硬さ、可動性など)を行うことが推奨される。ただし、近年はマンモグラフィや超音波検査による定期検診がより重視されている。
4. [正解]乳癌は乳房の外上部(外側上方)に最も多く発生する。乳腺組織が最も多く分布している部位であり、乳癌の約50%が外上部に発生する。教科書には直接的な記載はないが、これは乳癌の基本的な疫学的特徴である。次いで内上部、外下部、内下部の順に多い。乳頭・乳輪部の発生は比較的まれである。