1. [正解]硬膜外麻酔は硬膜外腔に局所麻酔薬を注入する方法であり、注入部位と薬液量を調整することで特定の脊髄分節を選択的に麻酔できる(分節麻酔)。これは硬膜外麻酔の大きな利点であり、穿刺部位により頸部・胸部・腰部・仙骨の各領域を選択的に麻酔することが可能である。カテーテル留置による持続投与も可能で、長時間手術や術後鎮痛にも有用である。
2. [誤り]硬膜外麻酔は頸椎から仙椎領域まで投与でき、頸部にも使用可能である。これは脊髄くも膜下麻酔(L2〜S1間に限定)との重要な違いである。頸部硬膜外ブロックとして頸部の手術にも応用される。
3. [誤り]硬膜外麻酔の効果発現は脊髄くも膜下麻酔よりも遅く、10〜15分かかる。脊髄くも膜下麻酔はくも膜下腔に直接注入するため約10分で無痛が得られるのに対し、硬膜外腔からの浸透に時間を要する。
4. [誤り]くも膜下腔に局所麻酔薬を注入するのは脊髄くも膜下麻酔である。硬膜外麻酔は硬膜外腔に注入する。両者は注入部位が異なることが最も重要な区別点である。
| 項目 | 脊髄くも膜下麻酔 | 硬膜外麻酔 |
|:---|:---|:---|
| 注入部位 | くも膜下腔 | 硬膜外腔 |
| 穿刺部位 | L2〜S1間に限定 | 頸椎〜仙椎まで可能 |
| 効果発現 | 約10分(速い) | 10〜15分(やや遅い) |
| カテーテル留置 | 通常なし | 可能(持続投与可) |
| 分節麻酔 | 困難 | 可能 |
<p style="font-size:0.8em; color:#888; text-align:center; margin-top:0.3em;">表: 脊髄くも膜下麻酔と硬膜外麻酔の比較</p>