1. [正解]溺水は窒息や低体温、肺水腫などを引き起こすが、教科書に記載されたショックの原因分類には含まれない。溺水では呼吸不全が主な病態であり、循環血液量減少や血管緊張の異常といったショックの典型的な機序とは異なる。ただし、二次的に心停止やショック状態に陥ることはあるが、ショックの直接的原因とはならない。
2. [誤り]出血は循環血液量の急激な減少により出血性ショックを引き起こす。教科書には「出血性ショック: 文字どおり、出血によって循環血液が失われたもの」と明記されている。大量出血により有効循環血液量が減少し、重要臓器への血流が不足してショックに陥る。
3. [誤り]広範囲熱傷では体液喪失と血管透過性亢進により循環血液量減少性ショック(熱傷ショック)を引き起こす。教科書には「広範囲熱傷の場合で、しかるべき医療機関に搬送する時間が30分以上を見こまれる場合にはショックを避けるために早期に点滴路を確保して輸液をスタートするべきである」「十分な点滴と新鮮凍結血漿(FFP)、ヘスパンダー、低分子デキストランなどの輸液を要する」と記載されている。
4. [誤り]重症感染症では敗血症性ショック(細菌性ショック)を引き起こす。教科書には「細菌性ショック: 敗血症時のショック、グラム陰性桿菌で多い。細菌の産生するエンドトキシンによるといわれる。心拍出量は増えている」と記載されている。細菌毒素による血管拡張と血管透過性亢進により循環不全をきたす。