1. [誤り]横隔膜神経はC3-5由来であり、第6頸椎レベルの損傷では横隔膜神経は温存される。したがって、横隔膜機能は保たれ呼吸停止は起こらない。ただし、胸椎レベルの損傷であるため肋間筋麻痺により呼吸補助筋が障害され、呼吸は浅くなるが、横隔膜呼吸は可能である。
2. [誤り]痙性麻痺(上位運動ニューロン障害の徴候)は脊髄ショックが離脱した後、数週間から数ヶ月後に出現する慢性期の症状である。深部腱反射亢進、筋緊張亢進、病的反射出現などを伴う。初期にはこのような痙性はみられず、逆に弛緩性の状態となる。
3. [正解]脊髄損傷の急性期(初期)には脊髄ショックが生じ、損傷部位以下は弛緩性麻痺を呈する。筋力低下、筋緊張低下、深部腱反射消失、病的反射陰性などが特徴である。膀胱直腸障害(尿閉、便秘)も同時に出現する。弛緩性麻痺は脊髄ショック期の典型的な所見であり、初期にみられる。
4. [誤り]交代性麻痺は脳幹(延髄、橋、中脳)の一側性病変で生じる特異的な症候であり、病変側の脳神経麻痺と対側の片麻痺(運動麻痺・感覚麻痺)が出現する。脊髄損傷では損傷レベル以下の両側性麻痺(対麻痺または四肢麻痺)となり、交代性麻痺は出現しない。