1. [正解]胃アニサキス症の治療は胃内視鏡によるアニサキス幼虫の摘出が第一選択である。内視鏡で胃粘膜に刺入しているアニサキスの幼虫を直接鉗子で把持・除去する。虫体を摘出すれば速やかに激しい心窩部痛が改善する。迅速な内視鏡的診断と治療が同時に行える利点がある。
2. [誤り]アニサキス症ではアナフィラキシーが発症することがある。初回感染で体内にアニサキスに対するIgE抗体が産生され、再感染時にI型アレルギー反応としてアナフィラキシーショックを来す可能性がある。蕁麻疹・呼吸困難・血圧低下などの症状に注意が必要。
3. [誤り]胃アニサキス症ではアニサキス幼虫が胃粘膜に刺入し、局所の炎症・浮腫・出血を起こすが、胃潰瘍とは病態が異なる。内視鏡所見では虫体とその周囲の粘膜浮腫・発赤がみられるが、典型的な胃潰瘍の所見ではない。
4. [誤り]アニサキス症は寄生虫(線虫類の幼虫)による感染であり、細菌感染ではないため抗菌薬は無効である。治療の中心は内視鏡的な虫体摘出であり、薬物療法は対症的な鎮痛薬にとどまる。