1. [誤り]関節リウマチによる手関節の滑膜炎は手根管内の滑膜肥厚をきたし、手根管内圧を上昇させて正中神経を圧迫する。そのため関節リウマチは手根管症候群の原因疾患の一つとなる。他に妊娠、糖尿病、甲状腺機能低下症、透析アミロイドーシスなども原因となる。
2. [誤り]ティネル徴候(Tinel sign)は手根管部を叩打すると正中神経の支配領域(母指から環指橈側)に放散痛やしびれが誘発される徴候で、手根管症候群で陽性となる。正中神経の圧迫や刺激を示唆する重要な診察所見である。
3. [誤り]ファーレンテスト(Phalen test)は手関節を掌屈位で保持すると手根管内圧が上昇し、1分以内に正中神経領域のしびれや疼痛が誘発される検査である。手根管症候群の診断に有用な誘発試験で、陽性となることが特徴的である。
4. [正解]手根管症候群では正中神経が手根管内で圧迫されるため、神経伝導速度は低下する(遅延する)。特に手根管部での運動神経伝導速度の遅延と感覚神経活動電位の振幅低下が特徴的である。神経伝導速度検査は診断確定に重要である。