1. [正解]髄膜炎が疑われる本症例では、髄膜刺激症状であるケルニッヒ徴候を確認すべきである。ケルニッヒ徴候は仰臥位で股関節・膝関節を90度屈曲した状態から膝を伸展させようとすると、痛みのために抵抗がある所見である。項部硬直、ブルジンスキー徴候と合わせて髄膜刺激徴候の3つを評価する。
2. [誤り]ホルネル徴候(Horner症候群)は交感神経障害による縮瞳・眼瞼下垂・眼球陥凹の3徴であり、髄膜炎の評価には用いない。頸部交感神経の障害(パンコースト腫瘍、延髄外側症候群など)で出現する。
3. [誤り]バレー徴候は軽度の錐体路障害(上肢の不全麻痺)を検出するための検査であり、両上肢を前方に伸展して保持させると患側が回内・下降する。髄膜刺激症状の評価には用いない。
4. [誤り]ロンベルグ徴候は深部感覚(位置覚)障害を評価する検査であり、閉眼で体の動揺が著明に増強する。脊髄後索障害や末梢神経障害で陽性となるが、髄膜炎の評価には不適切である。