1. [誤り]高血圧性脳症は著明な高血圧(通常拡張期血圧120mmHg以上)に伴う脳浮腫で、頭痛・意識障害・視力障害・痙攣を生じる。本症例の血圧178/90mmHgではそこまで高くなく、また2日前からの発熱は高血圧性脳症では説明できない。
2. [正解]本症例は発熱(38℃)、頭痛(頭部全体の痛み)、嘔吐という髄膜炎の典型的症状を呈している。髄膜炎の3主徴は頭痛・発熱・項部硬直であり、嘔吐(噴射性嘔吐)も高頻度に伴う。2日前からの発熱に続く症状経過は感染性疾患を示唆し、髄膜炎が最も考えられる。確定診断には腰椎穿刺による髄液検査が必要である。
3. [誤り]群発頭痛は片側の眼窩周囲・側頭部に限局した激痛が特徴であり、頭部全体の痛みとは異なる。また群発頭痛は通常発熱を伴わず、流涙・鼻汁・縮瞳・結膜充血などの自律神経症状を随伴する。
4. [誤り]小脳出血は突然発症の回転性めまい、嘔吐、後頭部痛を呈するが、発症は急性(突発)であり、2日前からの発熱が先行する経過は脳出血よりも感染症を考える。高血圧は脳出血の危険因子であるが、本症例の経過からは髄膜炎が最も考えやすい。