1. [誤り]腋窩神経麻痺は上腕骨外科頸骨折や肩関節脱臼に合併するものであり、上腕骨外顆骨折とは関連しない。
腋窩神経は三角筋を支配し、麻痺すると肩関節の外転障害が生じる。
2. [誤り]橈骨神経麻痺は上腕骨骨幹部骨折に合併しやすく、外顆骨折との関連は低い。
橈骨神経は上腕骨中央部の橈骨神経溝を走行するため、骨幹部骨折で損傷を受けやすい。
3. [誤り]正中神経麻痺は上腕骨顆上骨折に合併しやすいが、外顆骨折では尺骨神経が障害される。
顆上骨折では正中神経や上腕動脈(フォルクマン拘縮の原因)の損傷に注意が必要である。
4. [正解]小児期の上腕骨外顆骨折後に外反肘変形が遺残すると、肘の外側で尺骨神経が慢性的に牽引・圧迫され、数年〜数十年後に遅発性尺骨神経麻痺をきたす。
これは肘部管症候群の一因であり、鷲手変形やフローマン徴候、環指・小指のしびれ、手の内在筋萎縮がみられる。
教科書にも「小児期の上腕骨外顆骨折後の外反肘」が絞扼の原因として記載されている。
| 骨折部位 | 合併しやすい神経障害 |
|:---|:---|
| 上腕骨外科頸骨折 | 腋窩神経麻痺 |
| 上腕骨骨幹部骨折 | 橈骨神経麻痺 |
| 上腕骨顆上骨折 | 正中神経麻痺 |
| 上腕骨外顆骨折(外反肘) | 尺骨神経麻痺(遅発性) |
<p style="font-size:0.8em; color:#888; text-align:center; margin-top:0.3em;">表: 上腕骨骨折部位と合併神経麻痺</p>