1. [正解]棘上筋は回旋筋腱板(ローテーターカフ)を構成する4筋の一つで、肩関節の外転に最も重要な役割を果たす。
棘上筋腱は肩峰下を通過するため機械的刺激を受けやすく、腱板損傷で最も頻度が高い。
自動的な側方挙上(外転)が90度以上困難であることは棘上筋の機能障害を直接反映しており、本症例に最も合致する。
2. [誤り]大円筋は肩関節の内転・伸展・内旋に関与する筋であり、回旋筋腱板を構成しない。
側方挙上(外転)困難の主原因とはならない。
3. [誤り]上腕二頭筋は主に肘関節の屈曲と前腕の回外に関与し、肩関節外転には直接的な役割が小さい。
腱板を構成せず、本症例の自動挙上困難の原因とは考えにくい。
4. [誤り]肩甲下筋は回旋筋腱板の一つだが、主に肩関節の内旋に関与する。
側方挙上(外転)困難の主原因は外転に関与する棘上筋の損傷であり、肩甲下筋単独損傷では本症例の所見を説明しにくい。
| 腱板構成筋 | 主な作用 | 損傷時の所見 |
|:---|:---|:---|
| 棘上筋 | 外転 | 側方挙上困難(最多) |
| 棘下筋 | 外旋 | 外旋筋力低下 |
| 小円筋 | 外旋 | 外旋筋力低下 |
| 肩甲下筋 | 内旋 | 内旋筋力低下 |
<p style="font-size:0.8em; color:#888; text-align:center; margin-top:0.3em;">表: 回旋筋腱板の構成筋と主な作用</p>