1. [正解]30歳女性で眼瞼下垂と下顎・両上肢の脱力がみられ、午後から夕方に悪化して朝には軽快する日内変動を示す。
この「易疲労性」と「夕方増悪・朝方軽快」のパターンは重症筋無力症に特徴的な所見である。
重症筋無力症は神経筋接合部の後シナプス膜にあるアセチルコリン受容体に対する自己抗体により神経筋伝達が障害される自己免疫疾患で、女性に多い(男女比1:2)。
2. [誤り]周期性四肢麻痺は発作的に四肢の弛緩性麻痺をきたす疾患で、低カリウム血症などに伴う。
発作間欠期には症状がなく、本症例のような日内変動を示す持続的な筋力低下のパターンとは異なる。
3. [誤り]筋萎縮性側索硬化症(ALS)は上位・下位運動ニューロンが進行性に障害される疾患で、筋萎縮や線維束性攣縮を伴う。
日内変動はみられず、40〜60代に好発するため、30歳女性の本症例とは合致しない。
4. [誤り]進行性筋ジストロフィーは遺伝性の進行性筋力低下を特徴とする疾患群である。
日内変動はみられず、デュシェンヌ型では幼児期に発症し、本症例の経過とは異なる。