1. [誤り]脳塞栓はもっとも急激な症状の発現を呈し、発症後数分で症状が完成するのが特徴である。心臓内や頸動脈・大動脈弓の血栓が剥離して塞栓子となり、脳血管を突然閉塞するため、片麻痺などの局所神経症候が突発する。緩徐に発症するのはアテローム血栓性脳梗塞の特徴である。
2. [正解]脳塞栓の原因として心房細動がもっとも重要である。心房細動では心房が有効に収縮しないため左房内に血流のうっ滞が生じ、血栓が形成されやすい。この血栓が剥離して脳動脈に飛来し閉塞を起こす。その他、心筋梗塞、僧帽弁狭窄症、感染性心内膜炎なども脳塞栓の原因となる心疾患である。急性期には抗凝固療法(ヘパリン、その後ワーファリン)を行う。
3. [誤り]高血圧はアテローム血栓性脳梗塞やラクナ梗塞の重要なリスクファクターであるが、脳塞栓の主なリスクファクターは心房細動などの心疾患である。脳塞栓の予防には抗凝固療法が重要であり、降圧療法だけでは予防できない。
4. [誤り]激しい頭痛を伴うのはクモ膜下出血や脳出血の特徴である。脳塞栓(脳梗塞)では通常、激しい頭痛は初発症状とならない。ただし、出血性梗塞に移行した場合は頭痛が出現することがある。