1. [正解]頚椎症性神経根症では、変性した頸椎(骨棘や椎間板膨隆)により神経根が圧迫される。神経根は下位運動ニューロンに相当するため、圧迫された神経根が支配する筋に筋力低下が生じる。C6〜C8神経根が障害されると手指の筋力低下により握力低下を認める。加えて、障害された神経根のデルマトームに一致した放散痛やしびれなどの感覚障害も特徴的である。
2. [誤り]腱反射亢進は上位運動ニューロン障害(脊髄症)の所見である。神経根症は下位運動ニューロン障害であるため、障害された神経根支配領域の腱反射はむしろ低下〜消失する。腱反射亢進がみられる場合は脊髄症を疑う。
3. [誤り]尿閉(膀胱直腸障害)は脊髄障害の所見であり、神経根症では通常みられない。膀胱直腸障害の出現は脊髄症や馬尾症候群を示唆する重要な所見である。
4. [誤り]病的反射(バビンスキー反射、ホフマン反射など)は上位運動ニューロン障害(錐体路障害)の所見であり、末梢の神経根症ではみられない。病的反射陽性は脊髄症との鑑別において重要な指標となる。