1. [誤り]小球性低色素性貧血は鉄欠乏性貧血の所見である。本症例では鉄剤が投与されているため、鉄欠乏は補正されている。胃全摘後3年経過していることから、ビタミンB12欠乏が考えられる。
2. [正解]胃全摘手術後3年で、鉄剤が投与されているにもかかわらず貧血症状がある場合、大球性正色素性貧血(巨赤芽球性貧血)が最も考えられる。胃全摘により内因子が分泌されなくなり、ビタミンB12の吸収が障害される。ビタミンB12は肝臓に数年分貯蔵されているため、術後数年で欠乏症状が出現する。
3. [誤り]正球性正色素性貧血は溶血性貧血や再生不良性貧血、腎性貧血の所見である。胃全摘後のビタミンB12欠乏では大球性貧血を呈する(正球性ではない)。
4. [誤り]汎血球減少(赤血球↓、白血球↓、血小板↓)は再生不良性貧血の所見である。本症例の病歴(胃全摘後3年)からはビタミンB12欠乏性の巨赤芽球性貧血が最も考えられる。