1. [誤り]胃切除後は胃酸分泌の低下と十二指腸のバイパスにより鉄の吸収が障害される。鉄は胃酸により還元され、主に十二指腸で吸収されるため、胃全摘後や幽門側胃切除後(Billroth II法など)では鉄吸収障害を来しやすい。また、内因子欠乏によりビタミンB12吸収障害も生じうる。
2. [誤り]子宮筋腫は過多月経を引き起こし、慢性出血による鉄欠乏性貧血の原因となる。特に粘膜下筋腫では子宮内膜面積が増大し月経血量が著明に増加するため、成人女性の鉄欠乏性貧血の主要な原因の一つである。
3. [正解]高脂血症は脂質代謝異常(LDLコレステロール高値、HDLコレステロール低値、中性脂肪高値など)であり、鉄代謝とは無関係である。鉄欠乏性貧血をきたさない。高脂血症は動脈硬化のリスク因子であり、虚血性心疾患や脳梗塞の原因となる。
4. [誤り]痔核は慢性的な消化管出血をきたし、鉄の喪失による鉄欠乏性貧血の原因となる。内痔核からの出血は自覚症状に乏しいことがあり、気づかないうちに慢性失血が進行して貧血を来すことがある。男性の鉄欠乏性貧血の原因として重要である。