第10章 血液・造血器疾患 / A. 赤血球疾患
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Question
問題 962 鉄欠乏性貧血をきたさないのはどれか。
  1. 1胃切除後不正解
  2. 2子宮筋腫不正解
  3. 3高脂血症正解!
  4. 4痔核不正解
Explanation
解説
1. [誤り]胃切除後は胃酸分泌の低下と十二指腸のバイパスにより鉄の吸収が障害される。鉄は胃酸により還元され、主に十二指腸で吸収されるため、胃全摘後や幽門側胃切除後(Billroth II法など)では鉄吸収障害を来しやすい。また、内因子欠乏によりビタミンB12吸収障害も生じうる。
2. [誤り]子宮筋腫は過多月経を引き起こし、慢性出血による鉄欠乏性貧血の原因となる。特に粘膜下筋腫では子宮内膜面積が増大し月経血量が著明に増加するため、成人女性の鉄欠乏性貧血の主要な原因の一つである。
3. [正解]高脂血症は脂質代謝異常(LDLコレステロール高値、HDLコレステロール低値、中性脂肪高値など)であり、鉄代謝とは無関係である。鉄欠乏性貧血をきたさない。高脂血症は動脈硬化のリスク因子であり、虚血性心疾患や脳梗塞の原因となる。
4. [誤り]痔核は慢性的な消化管出血をきたし、鉄の喪失による鉄欠乏性貧血の原因となる。内痔核からの出血は自覚症状に乏しいことがあり、気づかないうちに慢性失血が進行して貧血を来すことがある。男性の鉄欠乏性貧血の原因として重要である。
Key Points
ポイント
  • 鉄欠乏性貧血の原因は慢性出血、鉄吸収障害、需要増大、摂取不足に分類される。
  • 胃切除後→鉄吸収障害、子宮筋腫・痔核→慢性出血による鉄喪失。
  • 高脂血症は脂質代謝異常であり、鉄代謝とは無関係である。
  • 男性や閉経後女性の鉄欠乏性貧血では消化管出血(痔核、潰瘍、癌など)の精査が必要。
  • 重要用語: 鉄欠乏性貧血, 慢性出血, 鉄吸収障害, 胃切除後, 高脂血症 を正確に理解しておくこと。
鉄欠乏性貧血の原因具体例機序
慢性出血月経過多、子宮筋腫、消化管出血、痔核鉄の喪失
鉄吸収障害胃切除後、吸収不良症候群鉄吸収低下
需要増大妊娠、授乳、成長期鉄必要量増加
摂取不足極端な偏食、菜食主義鉄供給低下
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