第10章 血液・造血器疾患 / A. 赤血球疾患
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Question
問題 951 貧血とその原因との組合せで誤っているのはどれか。
  1. 1鉄欠乏性貧血 ― 慢性出血不正解
  2. 2悪性貧血 ― 赤血球の崩壊亢進正解!
  3. 3遺伝性球状赤血球症 ― 赤血球の浸透圧抵抗減弱不正解
  4. 4再生不良性貧血 ― 骨髄の低形成不正解
Explanation
解説
1. [誤り]鉄欠乏性貧血は月経過多・消化管出血(胃潰瘍、十二指腸潰瘍、痔核など)・子宮筋腫などの慢性出血により鉄が持続的に喪失し発症する。慢性出血による鉄喪失は成人女性の鉄欠乏性貧血の最も多い原因である。
2. [正解]悪性貧血はビタミンB12の吸収障害(内因子欠乏)による巨赤芽球性貧血であり、赤血球の崩壊亢進(溶血)が原因ではない。胃粘膜の萎縮(自己免疫性萎縮性胃炎)により内因子の分泌が低下し、ビタミンB12が回腸で吸収されず、核酸代謝障害による無効造血を来す。赤血球崩壊亢進は溶血性貧血の原因である。
3. [誤り]遺伝性球状赤血球症は赤血球膜たんぱく(スペクトリン、アンキリンなど)の遺伝的異常により、赤血球が球状化し浸透圧抵抗が減弱する。低張液中で溶血しやすくなり、脾臓で捕捉され破壊される溶血性貧血である。
4. [誤り]再生不良性貧血は多能性造血幹細胞の障害により骨髄が低形成となり、脂肪髄化することで汎血球減少を呈する。骨髄検査では造血細胞が著明に減少し、脂肪組織に置き換わっている所見が認められる。
Key Points
ポイント
  • 悪性貧血の原因は内因子欠乏によるビタミンB12吸収障害であり、溶血ではない。
  • 溶血性貧血(赤血球崩壊亢進)の原因には遺伝性球状赤血球症、自己免疫性溶血性貧血などがある。
  • 悪性貧血では無効造血により骨髄内で赤芽球が成熟前に破壊されるが、これは溶血とは異なる。
  • 慢性出血は鉄欠乏性貧血の主因であり、急性大量出血とは区別する。
  • 重要用語: 悪性貧血, ビタミンB12, 内因子欠乏, 巨赤芽球性貧血, 無効造血 を正確に理解しておくこと。
貧血の種類原因発症機序
鉄欠乏性貧血慢性出血、需要増大、摂取不足鉄不足によるHb合成障害
悪性貧血内因子欠乏(自己免疫)ビタミンB12吸収障害→無効造血
溶血性貧血赤血球膜異常、自己抗体など赤血球崩壊亢進(溶血)
再生不良性貧血造血幹細胞障害骨髄低形成→汎血球減少
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