第10章 血液・造血器疾患 / A. 赤血球疾患
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Question
問題 945 血液疾患について誤っているのはどれか。
  1. 1鉄欠乏性貧血はヘモグロビン産生量の減少により生じる。不正解
  2. 2悪性貧血はビタミンB1 の欠乏により生じる。正解!
  3. 3急性白血病では白血球が急激に無制限に増殖する。不正解
  4. 4血友病では第Ⅷ凝固因子が欠乏している。不正解
Explanation
解説
1. [誤り]鉄欠乏性貧血では鉄不足によりヘモグロビン合成が障害され、ヘモグロビン産生量が減少する。鉄はヘモグロビンの中心元素であるヘムの構成成分であり、鉄が欠乏すると小球性低色素性貧血を呈する。赤血球は小型化し、ヘモグロビン濃度が低下する。
2. [正解]悪性貧血はビタミンB12の欠乏により生じる巨赤芽球性貧血であり、ビタミンB1の欠乏ではない。胃粘膜の萎縮(自己免疫性萎縮性胃炎)により内因子の分泌が低下し、ビタミンB12の回腸での吸収が障害される。ビタミンB1(チアミン)の欠乏は脚気やウェルニッケ脳症の原因となるが、貧血は起こさない。
3. [誤り]急性白血病では骨髄中の芽球(白血病細胞)が急激に無制限に増殖し、正常造血を抑制する。白血病細胞が骨髄を占拠するため、正常な赤血球・白血球・血小板の産生が障害され、貧血・感染症・出血傾向を来す。
4. [誤り]血友病A(最も頻度の高い型)では第VIII凝固因子が先天的に欠乏し、出血傾向を呈する。血友病Bでは第IX因子が欠乏する。いずれもX連鎖性(伴性)劣性遺伝で、男性に発症し女性は保因者となる。
Key Points
ポイント
  • 悪性貧血の原因はビタミンB12欠乏であり、ビタミンB1欠乏ではない。
  • ビタミンB12欠乏では大球性正色素性貧血(巨赤芽球性貧血)を呈し、神経症状も伴う。
  • ビタミンB1欠乏は脚気(末梢神経障害、心不全)やウェルニッケ脳症を来す。
  • 鉄欠乏性貧血と巨赤芽球性貧血は赤血球の大きさ(小球性 vs 大球性)で鑑別できる。
  • 重要用語: 悪性貧血, ビタミンB12, 内因子, 巨赤芽球性貧血, ビタミンB1 を正確に理解しておくこと。
ビタミン欠乏症血液所見神経症状
ビタミンB12悪性貧血大球性正色素性貧血脊髄後索・側索障害、末梢神経障害
ビタミンB1脚気、ウェルニッケ脳症正常末梢神経炎、眼球運動障害、意識障害
葉酸巨赤芽球性貧血大球性正色素性貧血なし(または軽度)
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