第09章 循環器疾患 / D. 血圧異常
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Question
問題 939 「60歳の男性。高血圧で内服中であった。突然の意識障害にて救急搬送された。昏睡状態で、眼球は正中固定し、著しい縮瞳がみられた。四肢は伸展・内旋し、手首は回内・屈曲状態であった。」
  1. 1被 殻不正解
  2. 2視 床不正解
  3. 3正解!
  4. 4内 包不正解
Explanation
解説
1. [誤り]被殻出血は脳出血の最好発部位(約40%)であるが、対側の片麻痺や病巣側への共同偏視が特徴的所見である。著しい縮瞳(pinpoint pupil)や眼球正中固定は被殻出血の典型的所見ではなく、本症例の所見とは合致しない。
2. [誤り]視床出血では対側の感覚障害が主症状であり、両眼の内下方偏視(鼻先を見るような偏視)が特徴的な眼球所見である。著しい縮瞳は視床出血の特徴的所見ではなく、本症例の所見からは視床出血は考えにくい。
3. [正解]眼球正中固定と著しい縮瞳(pinpoint pupil)は橋出血に特徴的な所見である。橋には瞳孔散大に関与する交感神経路が走行しており、橋出血により両側の交感神経路が障害されるため著しい縮瞳を生じる。また、四肢の伸展・内旋(除脳硬直)は中脳〜橋レベルの障害を反映する所見である。高血圧の既往がある本症例では高血圧性橋出血が最も考えられる。
4. [誤り]内包出血では対側の完全片麻痺(顔面を含む上下肢の麻痺)が特徴的であるが、著しい縮瞳や除脳硬直は通常みられない。内包は錐体路が集中する部位であり、片麻痺が主要な症状である。
Key Points
ポイント
  • 橋出血の三徴:著しい縮瞳(pinpoint pupil)、眼球正中固定、除脳硬直。これらの所見を見たら橋出血を第一に考える。
  • 脳出血の部位と特徴的な眼球所見:被殻=病巣側への共同偏視、視床=内下方偏視、橋=正中固定+縮瞳。
  • 重要用語: 橋出血, pinpoint pupil, 眼球正中固定, 除脳硬直, 高血圧性脳出血 を正確に理解しておくこと。
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