1. [誤り]マン・ウェルニッケ肢位は片麻痺患者(脳卒中後など)に特徴的な姿勢であり、上肢は屈曲(肘関節屈曲、手関節屈曲、手指屈曲)、下肢は伸展(膝関節伸展、足関節底屈)のパターンを示す。本症例では四肢すべてが伸展しており、マン・ウェルニッケ肢位とは異なる。
2. [正解]除脳硬直は中脳〜橋レベルの障害で生じる姿勢異常であり、四肢がすべて伸展・内旋し、上肢は回内位をとる。本症例の「四肢伸展・内旋、手首回内・屈曲」は除脳硬直の所見に合致する。また、「眼球正中固定、著しい縮瞳」は橋出血を強く示唆する所見である。高血圧の既往がある60歳男性の突然の意識障害から、高血圧性橋出血による除脳硬直と考えられる。
3. [誤り]除皮質硬直は大脳皮質の広範な障害で生じる姿勢異常であり、上肢は屈曲位(肘・手関節屈曲)、下肢は伸展位をとる。本症例では上肢も伸展しているため、除皮質硬直ではなく除脳硬直に該当する。障害部位がより脳幹側(下位)にあることを示す。
4. [誤り]後弓反張(opisthotonus)は全身の伸筋が強直し、体幹が弓なりに反り返る姿勢である。破傷風、髄膜炎、新生児核黄疸などでみられるが、本症例のような脳出血による肢位の記述とは一致しない。