第09章 循環器疾患 / A. 心臓疾患
1 / 3
Question
問題 886 右心不全によくみられる身体所見はどれか。
  1. 1肺うっ血不正解
  2. 2頻呼吸不正解
  3. 3下肢の浮腫正解!
  4. 4四肢チアノーゼ不正解
Explanation
解説
1. [誤り]肺うっ血は左心不全の特徴的所見である。左心室のポンプ機能低下により左房に血液がうっ滞し、肺静脈圧・肺毛細血管圧が上昇することで肺うっ血が生じる。右心不全では体循環系のうっ血が主体であり、肺うっ血は生じにくい。
2. [誤り]頻呼吸は左心不全による肺うっ血の結果として生じる症状である。肺うっ血により肺でのガス交換が障害され、息苦しさから呼吸回数が増加する。右心不全に特徴的な所見ではなく、左心不全の所見として位置づけられる。
3. [正解]右心不全では右心室のポンプ機能が低下し、上・下大静脈のうっ血をきたす。その結果、下肢の浮腫(すねで圧痕を残すむくみ)が出現する。他にも頸静脈怒張、肝腫大(うっ血肝)、食欲低下、倦怠感、腹水などの体循環うっ血の所見がみられる。
4. [誤り]四肢チアノーゼは末梢循環不全によりみられることがあるが、右心不全に最も特徴的な所見としては下肢浮腫・肝腫大・頸静脈怒張の方が適切である。チアノーゼは心不全に限らず様々な原因(呼吸不全、ショックなど)で生じる非特異的な所見である。
Key Points
ポイント
  • 右心不全の所見は体循環うっ血に起因する:下肢浮腫、肝腫大、頸静脈怒張、腹水、食欲低下。左心不全の所見は肺循環うっ血に起因する:肺うっ血、頻呼吸、起座呼吸、ピンク色泡沫状痰。
  • 左心不全が進行すると肺高血圧をきたし、右心不全も合併する(両心不全)。
  • 重要用語: 右心不全, 下肢浮腫, 体循環うっ血, 肝腫大, 頸静脈怒張 を正確に理解しておくこと。
◀ 前の問題 ☰ 目次 次の問題 ▶