第09章 循環器疾患 / A. 心臓疾患
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Question
問題 881 心不全について正しいのはどれか。
  1. 1左心不全では下肢の浮腫は顕著である。不正解
  2. 2左心不全では臥位で症状が軽快する。不正解
  3. 3心拍出量が低下する。正解!
  4. 4血中ヒト脳性ナトリウム利尿ペプチド(BNP)値が低下する。不正解
Explanation
解説
1. [誤り]下肢の浮腫(すねで圧痕を残すむくみ)は右心不全に顕著な症状である。右心不全では右心室の機能低下により上・下大静脈がうっ血し、浮腫、肝腫大、食欲低下、倦怠感などが出現する。左心不全では肺うっ血による呼吸困難が主症状であり、下肢浮腫は目立たない。
2. [誤り]左心不全では臥位になると下半身の静脈血が肺循環に還流しやすくなり、肺うっ血が悪化するため症状は増悪する。そのため患者は起座位(座った姿勢)で呼吸する起座呼吸をとる。夜間就寝後数時間で息苦しさが出現する夜間発作性呼吸困難も左心不全の特徴的症状である。
3. [正解]心不全とは心臓のポンプ機能が低下し、組織へ必要な量の血液を送り出すことができない状態である。心筋の収縮力低下(収縮不全)や心臓の拡張不良(拡張不全)により心拍出量が低下し、全身の臓器に十分な血液供給ができなくなる。これが倦怠感、息切れ、運動耐容能の低下などの症状の原因となる。
4. [誤り]BNP(脳性ナトリウム利尿ペプチド)は主に心室で合成・分泌されるペプチドであり、循環血液量の増加や心室壁へのストレスなど心負荷の増大により産生が亢進する。心不全ではBNP値は上昇し、心不全の診断や重症度評価に有用なマーカーとなる。低下するのではなく上昇する。
Key Points
ポイント
  • 左心不全と右心不全の症状の違いを正確に区別する。左心不全=肺うっ血(呼吸困難・起座呼吸・夜間発作性呼吸困難)、右心不全=体静脈うっ血(下肢浮腫・肝腫大・頸静脈怒張)。
  • 心不全のマーカーとしてBNPは上昇する。心不全でBNPが低下するという記述は誤り。
  • 重要用語: 心拍出量低下, 左心不全, 右心不全, BNP, 起座呼吸 を正確に理解しておくこと。
項目左心不全右心不全
うっ血部位肺静脈・肺毛細血管上・下大静脈
主症状呼吸困難・起座呼吸下肢浮腫・肝腫大
体位と症状臥位で悪化体位変化の影響は少ない
胸部X線肺うっ血・心拡大上大静脈拡張
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