1. [誤り]僧帽弁狭窄症は男女比が約1:2で女性に多い。これはリウマチ熱の後遺症として発症する弁膜症であり、リウマチ性弁膜症は女性に好発する傾向がある。なお、僧帽弁閉鎖不全症は僧帽弁狭窄症と異なり男性に多い。
2. [誤り]僧帽弁狭窄症はリウマチ熱(A群溶血性連鎖球菌感染後の自己免疫反応)による心内膜炎の後遺症として後天的に発症するものが最も多い。リウマチ熱から僧帽弁狭窄症の臨床像を呈するまで約20年を要する。先天性は極めてまれである。
3. [誤り]僧帽弁口が狭窄すると拡張期に左房から左室への血液流入が障害されるため、左室の充満が不十分となり心拍出量は低下する。正常の弁口面積4〜5cm²が1〜1.5cm²以下になると臨床症状が出現する。
4. [正解]僧帽弁狭窄症では左室への流入障害により左房圧が上昇し、左房が拡大する。左房の拡大は心房細動の発生を促し、中等度以上の僧帽弁狭窄症が数年間持続すると心房細動の合併頻度が増加する。心房細動を合併すると左房内に血栓が形成されやすくなり、脳や腎臓、四肢への塞栓症のリスクが高まる。予防にはワーファリンによる抗凝固療法が行われる。