1. [誤り]心房細動は加齢に伴い罹患率が上昇する不整脈であり、50代では0.5%程度であるが、65歳以上で5%、80代では8.8%に増加する。55歳を過ぎると10年ごとに倍加するとも言われ、若年者の罹患率は低い。高齢化社会で最もよくみられる不整脈である。
2. [正解]僧帽弁狭窄症では弁口の狭窄により左房圧が上昇し、左房が拡大する。左房の拡大は心房細動をきたしやすく、中等度以上の僧帽弁狭窄症が数年間持続すると心房細動の頻度が増す。心房細動の原因には加齢のほか、心房拡大、アルコール、甲状腺機能亢進症などがあり、僧帽弁狭窄症による左房拡大は重要な原因の一つである。
3. [誤り]心房細動では左房内に血栓が形成されやすく、血栓がはがれて脳動脈に塞栓を起こすと脳梗塞(脳塞栓)を発症する。年間4〜5%の脳梗塞合併率がある。一方、くも膜下出血は脳動脈瘤の破裂が主因であり、心房細動との直接的な関連は薄い。脳梗塞とくも膜下出血を混同しないこと。
4. [誤り]心房細動の心電図所見はP波の消失とf波(細動波)の出現、R-R間隔の不整が特徴である。異常Q波は心筋梗塞(心筋壊死)を示す心電図所見であり、心房細動とは全く異なる所見である。