第09章 循環器疾患 / A. 心臓疾患
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Question
問題 869 「78歳の男性。5年前に高血圧を指摘されたが、自覚症状がないため放置していた。早朝、安静時に突然強い胸背部痛が出現し、救急搬送された。その際に胸部エックス線検査で上縦隔の著明な拡大を認めたが、心電図上有意な変化はみられなかった。」本疾患の診断のため、直ちに施行すべき検査はどれか。
  1. 124 時間ホルター心電図不正解
  2. 2運動負荷心筋シンチ不正解
  3. 3胸腹部造影CT正解!
  4. 4気管支内視鏡不正解
Explanation
解説
1. [誤り]24時間ホルター心電図は不整脈の種類や頻度を評価するための検査であり、不整脈の診断に有用である。本症例のように突然の激烈な胸背部痛と上縦隔拡大から大動脈解離が疑われる場合には、大動脈の形態評価が必要であり、ホルター心電図は不適切である。
2. [誤り]運動負荷心筋シンチは冠動脈の虚血を評価する検査であり、狭心症や心筋梗塞が疑われる場合に用いる。大動脈解離が疑われる急性期に運動負荷をかけることは血圧上昇を招き、解離の進展や破裂のリスクを高めるため禁忌である。
3. [正解]胸腹部造影CTは大動脈解離の確定診断に最も有用な検査である。解離腔の部位・範囲の評価が可能であり、真腔と偽腔の区別、エントリー(内膜亀裂部)の位置、臓器虚血の有無なども判定できる。本症例は高血圧の既往がある高齢男性に突然の胸背部痛と上縦隔拡大を認め、心電図変化がないことから大動脈解離が最も疑われ、造影CTを直ちに施行すべきである。
4. [誤り]気管支内視鏡は気管支の内腔を観察する検査で、肺癌や気管支病変の診断に用いられる。大動脈の病変を評価することはできず、大動脈解離の診断には不適切である。
Key Points
ポイント
  • 突然の激烈な胸背部痛+上縦隔拡大+心電図変化なし、という組み合わせは大動脈解離を強く示唆する。大動脈解離の画像診断には胸腹部造影CTが第一選択であり、解離の範囲や分類(Stanford分類)の判定に必須である。
  • 大動脈解離と急性心筋梗塞の鑑別が重要。心筋梗塞では心電図変化(ST上昇、異常Q波など)を認めるが、大動脈解離では心電図変化を認めないことが多い。
  • 重要用語: 大動脈解離, 胸腹部造影CT, Stanford分類 を正確に理解しておくこと。
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