第08章 整形外科疾患 / I. その他の整形外科疾患
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Question
問題 845 胸郭出口症候群で適切な記述はどれか。
  1. 1高齢者に多い。不正解
  2. 2前斜角筋による圧迫が原因となる。正解!
  3. 3動脈は圧迫されない。不正解
  4. 4上肢帯の筋力は症状と関連しない。不正解
Explanation
解説
1. [誤り]胸郭出口症候群は15〜50歳の各年齢層にみられるが、20代が最も多く、なで肩の体型の若年女性に好発する。 高齢者に多い疾患ではなく、上肢帯の筋力が弱いなで肩の人に起こりやすい傾向がある。
2. [正解]前斜角筋による圧迫は胸郭出口症候群の代表的な原因の一つである。 胸郭出口症候群は前斜角筋・中斜角筋間(斜角筋症候群)、鎖骨と第1肋骨間(肋鎖症候群)、烏口突起と小胸筋間(過外転症候群)などで腕神経叢や鎖骨下動静脈が圧迫される疾患群の総称である。斜角筋症候群では前斜角筋の攣縮によって斜角筋三角が狭窄され、神経・血管の圧迫が生じる。頸肋が存在する場合は頸肋症候群となる。
3. [誤り]胸郭出口症候群では腕神経叢だけでなく鎖骨下動脈も圧迫される。 アドソンテスト、エデンテスト、ライトテストなどの誘発テストでは、いずれも橈骨動脈の拍動を触れながら特定の姿位をとらせ、脈拍が触れなくなることをもって陽性と判定する。
4. [誤り]上肢帯の筋力低下(なで肩の体型)は胸郭出口症候群の発症と密接に関連する重要な因子である。 上肢帯筋肉強化運動は胸郭出口症候群の保存的治療の一つとして行われ、筋力強化により胸郭出口の支持性を改善し症状の軽減を図る。 | 亜型 | 圧迫部位 | 圧迫原因 | 誘発テスト | |:---|:---|:---|:---| | 斜角筋症候群 | 斜角筋三角 | 前・中斜角筋の攣縮 | アドソンテスト | | 肋鎖症候群 | 肋鎖間隙 | 第1肋骨と鎖骨間の狭窄 | エデンテスト | | 過外転症候群 | 烏口突起下 | 小胸筋による圧迫 | ライトテスト | | 頸肋症候群 | 斜角筋三角底部 | 頸肋(過剰肋骨) | ― | <p style="font-size:0.8em; color:#888; text-align:center; margin-top:0.3em;">表: 胸郭出口症候群の亜型と特徴</p>
Key Points
ポイント
  • 胸郭出口症候群は前斜角筋・中斜角筋間や鎖骨と第1肋骨間などで腕神経叢や鎖骨下動静脈が圧迫される疾患群で、なで肩の若年女性に多い。前斜角筋による圧迫(斜角筋症候群)は代表的な原因の一つである。動脈も圧迫され、上肢帯の筋力低下は発症に関連する。
  • 重要用語: 胸郭出口症候群, 斜角筋症候群, 前斜角筋, アドソンテスト, なで肩 を正確に理解しておくこと。
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