第08章 整形外科疾患 / I. その他の整形外科疾患
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Question
問題 841 神経麻痺で母指対立筋の萎縮がみられるのはどれか。
  1. 1筋皮神経不正解
  2. 2尺骨神経不正解
  3. 3橈骨神経不正解
  4. 4正中神経正解!
Explanation
解説
1. [誤り]筋皮神経(C5-C7)は上腕二頭筋・上腕筋・烏口腕筋を支配する運動神経であり、母指対立筋は支配しない。 筋皮神経麻痺では肘関節の屈曲力低下と前腕外側の感覚障害がみられる。
2. [誤り]尺骨神経は骨間筋・小指球筋・母指内転筋などを支配するが、母指対立筋は支配しない。 尺骨神経麻痺では骨間筋・小指球筋の萎縮により鷲手変形を呈する。
3. [誤り]橈骨神経は手関節・指の伸筋群(腕橈骨筋・総指伸筋など)を支配するが、母指対立筋は支配しない。 橈骨神経麻痺では手関節と指の伸展不能により下垂手(drop hand)を呈する。
4. [正解]母指対立筋は正中神経支配であり、正中神経麻痺で萎縮する。 手根管症候群などで正中神経が障害されると母指球筋(短母指外転筋・母指対立筋など)が萎縮し、母指の対立運動障害と猿手変形を呈する。正中神経は母指球筋のほかに手指橈側3指半(母指・示指・中指・環指橈側半分)の感覚も支配しており、しびれや知覚障害も生じる。 | 神経 | 支配筋(代表) | 麻痺時の変形 | 感覚支配領域 | |:---|:---|:---|:---| | 正中神経 | 母指球筋(母指対立筋など) | 猿手 | 手掌橈側3指半 | | 尺骨神経 | 骨間筋・小指球筋 | 鷲手 | 手掌尺側1指半 | | 橈骨神経 | 手関節・指の伸筋群 | 下垂手 | 手背橈側(第1背側骨間筋部) | | 筋皮神経 | 上腕二頭筋・上腕筋 | ― | 前腕外側 | <p style="font-size:0.8em; color:#888; text-align:center; margin-top:0.3em;">表: 上肢の主要神経と麻痺時の特徴</p>
Key Points
ポイント
  • 母指対立筋は正中神経支配であり、正中神経麻痺で萎縮する。手根管症候群などで正中神経が障害されると母指球筋が萎縮し猿手変形を呈する。筋皮神経は上腕二頭筋等、尺骨神経は骨間筋・小指球筋(鷲手)、橈骨神経は手関節・指の伸筋群(下垂手)を支配する。
  • 重要用語: 母指対立筋, 正中神経支配, 猿手変形, 手根管症候群 を正確に理解しておくこと。
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