1. [誤り]手舟状骨骨折は手関節の背屈(掌屈ではない)で受傷する。
転倒時に手をついて手関節が背屈された際に舟状骨に力が加わり骨折する。掌屈ではなく背屈であることに注意する。
2. [正解]股関節脱臼(後方脱臼)は正面衝突の交通事故でダッシュボードに膝をぶつけた際に発生することが多い(ダッシュボード損傷)。
膝が屈曲位でダッシュボードに衝突すると、大腿骨長軸方向に外力が働き大腿骨頭が後方に脱臼する。腹部損傷、骨盤骨折、膝関節損傷などの合併損傷が比較的多く重傷である。坐骨神経損傷を合併しやすく、24時間以内に整復しないと骨頭壊死の頻度が高くなる。
3. [誤り]上腕骨顆上骨折は転倒時に手や肘をついて受傷する(肘関節伸展位での転倒)のが典型的であり、上肢の急激な牽引は肘内障(橈骨頭亜脱臼)の原因である。
小児が手を引っ張られた際に生じるのは肘内障であり、顆上骨折とは受傷機転が異なる。
4. [誤り]第5中足骨基部裂離骨折は足部の内がえし(内反)で生じる。
短腓骨筋の牽引力により第5中足骨基部が裂離する。外がえし(外反)ではない。
| 外傷 | 正しい受傷機転 | 誤りやすい受傷機転 |
|:---|:---|:---|
| 手舟状骨骨折 | 手関節背屈 | 手関節掌屈 |
| 股関節脱臼 | ダッシュボード損傷 | ― |
| 上腕骨顆上骨折 | 転倒で肘をつく | 上肢の牽引(→肘内障) |
| 第5中足骨基部裂離骨折 | 足部内がえし | 足部外がえし |
<p style="font-size:0.8em; color:#888; text-align:center; margin-top:0.3em;">表: 外傷と受傷機転の正誤対応</p>