第08章 整形外科疾患 / H. 外傷
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Question
問題 832 「18歳の女子。バスケットボール中、ジャンプしたときに相手と接触してバランスを崩し、着地時に右下腿外旋、膝関節外反が強制され受傷した。」膝関節の診察所見で正しいのはどれか。
  1. 1可動域は正常である。不正解
  2. 2内反動揺性が認められる。不正解
  3. 3ラックマンテスト陽性である。正解!
  4. 4サギングサイン陽性である。不正解
Explanation
解説
1. [誤り]前十字靭帯(ACL)損傷では関節内血腫による腫脹と疼痛のため、膝関節の可動域は制限される。 受傷直後から関節内出血が生じ、膝は腫脹するため正常な可動域は得られない。
2. [誤り]内反動揺性は外側側副靭帯損傷の所見である。 本症例は膝関節外反・下腿外旋の受傷機転であるため、損傷されるのは内側側副靭帯であり、外反動揺性が出現する。内反動揺性は膝関節外側の靭帯損傷で認められる。
3. [正解]ラックマンテストは前十字靭帯(ACL)損傷の代表的な検査法であり、本症例で陽性となる。 膝関節を軽度屈曲位(約20〜30度)とし、大腿骨を固定しながら脛骨を前方に引き出す。ACL損傷があれば脛骨の前方移動が増大し陽性となる。膝関節外反・下腿外旋の受傷機転はACL損傷の典型的な受傷パターンであり、前方引き出しテストやピボットシフトテストも併せて有用である。
4. [誤り]サギングサイン(脛骨後方沈下サイン)は後十字靭帯(PCL)損傷の所見であり、膝を90度屈曲した際に脛骨が重力で後方に下垂する現象である。 前十字靭帯損傷では陽性にならない。
Key Points
ポイント
  • 膝関節外反・下腿外旋の受傷機転は前十字靭帯(ACL)損傷を強く示唆する。ラックマンテスト(脛骨の前方引き出し)が陽性となる。サギングサインは後十字靭帯損傷、内反動揺性は外側側副靭帯損傷の所見であり、混同しないこと。
  • 重要用語: ラックマンテスト, 前十字靭帯損傷, サギングサイン を正確に理解しておくこと。
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