第08章 整形外科疾患 / H. 外傷
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Question
問題 820 外傷性肩関節脱臼について正しいのはどれか。
  1. 1若年者の初回脱臼は反復性に移行しやすい。正解!
  2. 2高齢者では上腕骨大結節骨折の合併はまれである。不正解
  3. 3後方脱臼が最も多い。不正解
  4. 4整復後は可及的早期に可動域訓練を開始する。不正解
Explanation
解説
1. [正解]若年者では外傷性肩関節脱臼の初回脱臼後に反復性脱臼(習慣性脱臼)に移行しやすい。 10代では外傷性脱臼の90%以上、20代で80%、30代で50%が反復性肩関節脱臼に移行するとされる。関節唇損傷(バンカート損傷)や骨頭の陥凹(ヒルサックス損傷)が残存することが主な原因である。投球やテニスのサーブなど肩関節の外転・外旋で再脱臼を起こしやすい。
2. [誤り]高齢者では骨粗鬆症による骨密度低下があるため、脱臼時に上腕骨大結節骨折を合併することがむしろ多い。 高齢者では骨の脆弱性のため脱臼骨折となりやすく、まれとはいえない。
3. [誤り]肩関節脱臼は前方脱臼が最も多く、全肩関節脱臼の約90%を占める。 後方脱臼は稀であり、上肢を伸ばしたまま転落するなどの外転・外旋を強制されると前方脱臼を起こしやすい。
4. [誤り]整復後はギプスなどで約3週間固定する必要があり、可及的早期の可動域訓練は再脱臼のリスクを高める。 固定期間終了後に段階的に後療法を行うのが原則である。
Key Points
ポイント
  • 外傷性肩関節脱臼は四肢の外傷性脱臼で最も多く、前方脱臼が約90%を占める。若年者ほど反復性脱臼に移行しやすく(10代で90%以上)、高齢者では大結節骨折の合併が多い。整復後は約3週間の固定が必要であり、早期の可動域訓練は再脱臼リスクがある。
  • 重要用語: 肩関節前方脱臼, 反復性脱臼, バンカート損傷 を正確に理解しておくこと。
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