第08章 整形外科疾患 / H. 外傷
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Question
問題 813 「78歳の女性。大腿骨頚部骨折の術後3日間ベッド上安静であったが、突然胸痛、呼吸困難が出現した。胸部単純エックス線写真でうっ血所見はなく、肺野の透過性増大がみられた。血性クレアチニンキナーゼ値は正常、D-ダイマー値上昇が認められた。」本疾患の危険因子として最も重要なのはどれか。
  1. 1脱水正解!
  2. 2貧血不正解
  3. 3運動不正解
  4. 4徐脈不正解
Explanation
解説
1. [正解]脱水は血液粘稠度を上昇させ、深部静脈血栓症(DVT)のリスクを著しく高める最も重要な危険因子の一つである。 術後の長期臥床に加えて脱水状態が重なると、下肢の血流はうっ滞し血栓形成のリスクが著しく増大する。本症例は肺血栓塞栓症が疑われ、その原因となるDVT発症の危険因子として脱水は最も重要である。高齢者は特に脱水に陥りやすいため注意が必要である。
2. [誤り]貧血は全身の酸素供給低下をもたらすが、肺血栓塞栓症や深部静脈血栓症の直接的な危険因子ではない。 血栓形成の三要素(ウィルヒョウの三徴)とは関連が薄い。
3. [誤り]運動は血液循環を促進し、下肢のポンプ作用を活性化するため、むしろ深部静脈血栓症の予防に有効である。 術後早期の離床・運動が血栓予防として推奨されている。
4. [誤り]徐脈は肺血栓塞栓症や深部静脈血栓症の直接的な危険因子ではない。 むしろ肺塞栓症発症時には頻脈がみられることが多い。
Key Points
ポイント
  • 肺血栓塞栓症の危険因子として最も重要なのは脱水と長期臥床である。脱水は血液粘稠度を上昇させDVTリスクを高める。術後は適切な水分補給と早期離床が血栓予防の基本である。運動はむしろ血栓予防に有効である。
  • 重要用語: 肺血栓塞栓症, 脱水, 深部静脈血栓症(DVT) を正確に理解しておくこと。
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