1. [誤り]頸椎骨折であればX線検査やCTで明確な骨折所見が認められるが、頸髄中心性損傷は非骨傷性脊髄損傷として骨折を伴わずに生じうる。
前頭部の強打で頸椎が過伸展された場合の典型的な損傷は中心性損傷である。
2. [正解]頸髄中心性損傷は高齢者が転倒して前頭部を強打した際に、頸椎の過伸展により脊髄の中心部が損傷される病態である。
脊髄中心部の灰白質(前角細胞)や脊髄視床路が障害されるため、上肢優位の運動障害としびれが出現するのが特徴的である。高齢者では既存の頸椎症や脊柱管狭窄があると、軽微な外傷でも中心性損傷を生じやすい。骨折を伴わない非骨傷性脊髄損傷の代表例である。
3. [誤り]頸髄腫瘍は徐々に進行する疾患であり、転倒直後から急性に症状が出現する経過とは合致しない。
腫瘍であれば数週〜数ヵ月かけて緩徐に進行するのが一般的である。
4. [誤り]腕神経叢障害では上肢の症状のみで歩行困難は通常みられない。
また、両側同時に腕神経叢が障害されることは極めて稀である。