1. [誤り]上腕骨近位端骨折は骨粗鬆症を基盤に高齢者の転倒で生じやすい骨折である。
小児の肘をついての転倒では近位端骨折は稀であり、顆上骨折のほうが頻度が高い。
2. [正解]上腕骨顆上骨折は発育期の小児が転倒して肘をついた場合に最も起こりやすい骨折である。
小児の上腕骨遠位端は骨端線が存在し脆弱であるため、転倒時の衝撃で顆上部に骨折を生じやすい。合併症としてフォルクマン拘縮(前腕の阻血性拘縮)に注意が必要で、上腕動脈や正中神経の損傷を伴うことがある。小児の肘周囲の骨折として最も頻度が高い。
3. [誤り]肘頭骨折は肘頭部への直達外力(直接肘を打つ)で生じることが多い。
小児の転倒で肘をつく介達外力では、肘頭骨折よりも顆上骨折の頻度が高い。
4. [誤り]コーレス骨折は橈骨遠位端の骨折であり、転倒時に手をついて受傷する。
成人や骨粗鬆症のある高齢者に多く、発育期の小児で肘をついた受傷機転では上腕骨顆上骨折を考える。
| 骨折名 | 好発年齢 | 受傷機転 | 特徴 |
|:---|:---|:---|:---|
| 上腕骨顆上骨折 | 小児 | 肘をついて転倒 | フォルクマン拘縮に注意 |
| コーレス骨折 | 成人・高齢者 | 手をついて転倒 | 橈骨遠位端骨折 |
| 上腕骨近位端骨折 | 高齢者 | 転倒 | 骨粗鬆症が基盤 |
<p style="font-size:0.8em; color:#888; text-align:center; margin-top:0.3em;">表: 年齢別に好発する上肢骨折の比較</p>