1. [誤り]捻挫は関節部の靭帯や関節包の軽度損傷であり、骨・軟骨の損傷は通常伴わない。
肘をついて転倒した際に急速に腫脹が増強する経過は、単なる捻挫よりも骨折を示唆する所見である。
2. [誤り]脱臼は関節面が正常な可動域を超えて接触を失った状態であり、弾発性固定や関節の空虚などが特徴的である。
本症例の記述からは脱臼よりも骨折を考えるべきであるが、骨折に脱臼が合併する場合もありうる。
3. [誤り]疲労骨折は骨の同一部位に通常では骨折を起こさない程度の軽度の外力が繰り返し加わることで生じるものである。
転倒による一回の急性外傷で生じる骨折とは発生機序が異なる。
4. [正解]外傷性骨折は正常な骨にその強度を超える外力が加わって起こる骨折であり、最もありふれた骨折のタイプである。
8歳男子がサッカー中に転倒し肘をつき、直後から疼痛・運動障害・急速な腫脹増強がみられることから、外傷性骨折(皮下骨折)が最も考えられる。明らかな皮膚外傷がないため開放骨折ではなく皮下骨折(単純骨折)である。小児が肘をついて転倒した場合、上腕骨顆上骨折が好発する。