第08章 整形外科疾患 / H. 外傷
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Question
問題 806 「85歳の女性。骨粗鬆症の治療中。トイレに行こうとして転倒、殿部と腰を打撲し、歩けなくなった。股関節は外旋位をとり、痛みは右殿部に強い。」この疾患以外に、高齢者の転倒で起こりやすいのはどれか。
  1. 1上腕骨近位部骨折正解!
  2. 2骨盤骨折不正解
  3. 3大腿骨骨幹部骨折不正解
  4. 4脛骨骨折不正解
Explanation
解説
1. [正解]上腕骨近位部骨折は大腿骨頸部骨折とならんで高齢者に非常に多い骨折で、大腿骨頸部骨折の約7割の頻度で起こる。 老年期では骨粗鬆症を基盤に平地での転倒などの軽微な外力で受傷する。約80%は転位のない骨折であり、三角巾や既製スリングで固定する保存的治療が適応となる。骨粗鬆症患者の四大骨折の一つに数えられる。
2. [誤り]骨盤骨折は交通事故などの高エネルギー外傷で生じることが多い。 高齢者の単純な転倒では骨盤骨折よりも大腿骨頸部や上腕骨近位部の骨折が起こりやすい。
3. [誤り]大腿骨骨幹部骨折は強い外力が大腿骨中央部に加わることで生じる。 高齢者の転倒では骨幹部よりも頸部骨折が圧倒的に多い。
4. [誤り]脛骨骨折は交通事故などの直達外力で生じやすく、高齢者の単純な転倒に特有の骨折ではない。 高齢者の転倒で特徴的な骨折部位とは考えにくい。
Key Points
ポイント
  • 高齢者の転倒で起こりやすい骨折は骨粗鬆症を基盤とした四大骨折(大腿骨頸部・脊椎圧迫・上腕骨近位部・橈骨遠位端〔コーレス骨折〕)である。骨盤骨折や骨幹部骨折は高エネルギー外傷で生じやすく、高齢者の単純な転倒には特有でない。
  • 重要用語: 上腕骨近位部骨折, 四大骨折, 骨粗鬆症 を正確に理解しておくこと。
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