1. [正解]発赤は脱臼の特徴的症状ではない。発赤は炎症の五大徴候(発赤・腫脹・疼痛・熱感・機能障害)の一つであるが、脱臼では関節包や靱帯の損傷が主体であり、著明な発赤は通常認めない。腫脹や皮下出血は生じるが、発赤は軽度である。
2. [誤り]脱臼では関節周囲の軟部組織(関節包・靱帯・筋腱)の損傷により激しい疼痛が生じる。骨折を伴う脱臼骨折ではさらに疼痛が増強する。自動運動は疼痛のため不能となり、他動運動も制限される。
3. [誤り]脱臼では骨頭が正常な関節窩から転位することにより関節部に明らかな変形が生じ、肉眼的に確認できる。肩関節脱臼では肩峰下の陥凹、股関節脱臼では患肢の短縮と特異的肢位を認める。
4. [誤り]ばね様固定(弾発性固定、elastic fixation)は脱臼に特徴的な所見である。他動的に関節を動かしても、筋の緊張により関節が弾力的に元の異常位置に戻る現象。骨折には認めず、脱臼と骨折の鑑別に有用である。