第08章 整形外科疾患 / F. 脊椎疾患
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Question
問題 769 頸椎椎間板ヘルニアについて正しいのはどれか。
  1. 1神経根症では上肢に腱反射の亢進を認める。不正解
  2. 2神経根症では腹壁反射の消失を認める。不正解
  3. 3脊髄症では下肢に腱反射の減弱を認める。不正解
  4. 4脊髄症では下肢に病的反射を認める。正解!
Explanation
解説
1. [誤り]神経根症は末梢神経(下位運動ニューロン)の障害であり、障害された神経根の支配領域では腱反射は減弱・消失する。例えばC6神経根が障害されると上腕二頭筋反射が低下し、C7神経根が障害されると上腕三頭筋反射が低下する。亢進は上位運動ニューロン障害の所見である。
2. [誤り]腹壁反射は表在反射であり、T7-T12の脊髄髄節が反射弓を構成する。腹壁反射の消失は胸髄レベル以上の上位運動ニューロン障害でみられるが、頸椎の神経根症(末梢の下位ニューロン障害)では通常消失しない。脊髄症であれば消失しうるが、本選択肢は神経根症としている。
3. [誤り]脊髄症では脊髄が圧迫されることにより上位運動ニューロン障害が生じるため、損傷レベルより下位の下肢では腱反射は亢進する。減弱するのではなく亢進するのが上位運動ニューロン障害の特徴である。
4. [正解]頸椎椎間板ヘルニアの脊髄症では、脊髄が圧迫されて錐体路障害(上位運動ニューロン障害)が生じる。その結果、下肢にバビンスキー反射などの病的反射が出現する。バビンスキー反射は足底の外側を後方から前方へ擦過すると母趾が背屈し、他の趾が扇状に開く所見である。これは錐体路障害の確定的所見であり、脊髄症の重要な診断根拠となる。下肢の腱反射亢進、痙性麻痺、クローヌスなども併せて認める。 | 頸椎椎間板ヘルニアの病型 | 障害レベル | 腱反射 | 病的反射 | |:---|:---|:---|:---| | 神経根症 | 下位運動ニューロン | 障害レベルで低下 | なし | | 脊髄症 | 上位運動ニューロン | 下肢で亢進 | バビンスキー反射陽性 | <p style="font-size:0.8em; color:#888; text-align:center; margin-top:0.3em;">表: 頸椎椎間板ヘルニアの神経根症と脊髄症の比較</p>
Key Points
ポイント
  • 頸椎椎間板ヘルニアの脊髄症では錐体路障害により下肢の腱反射亢進と病的反射(バビンスキー反射)が出現する
  • 神経根症と脊髄症では障害のレベルが異なり、腱反射の方向(低下か亢進か)が正反対となる
  • 重要用語: 脊髄症, 神経根症, バビンスキー反射, 上位運動ニューロン障害, 錐体路障害 を正確に理解しておくこと。
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