1. [正解]腰部脊柱管狭窄症で膀胱直腸障害が出現した場合、これは馬尾症候群を意味し、観血的治療(手術)の絶対適応である。膀胱直腸障害は放置すると不可逆的な神経障害に移行するため、速やかに除圧術を行う必要がある。手術適応となる重度の障害には、膀胱直腸障害のほか、著明な筋力低下・筋萎縮、安静時の下肢しびれ・痛み、間欠性跛行距離の著しい短縮(50〜100m)が含まれる。
2. [誤り]片側性の下肢痛は主に神経根型の症状であり、保存的治療(薬物療法、硬膜外ブロック、選択的神経根ブロック)で改善しやすい。神経根症状には自然寛解傾向があることも知られている。保存的治療で改善しにくいのはむしろ馬尾型の症状である。
3. [誤り]会陰部の異常感覚(サドル麻痺)は馬尾症候群の症状であり、馬尾症状には自然寛解傾向がない。したがって保存的治療での改善は期待しにくく、手術適応を検討すべきである。この点が神経根型と異なる重要な鑑別点である。
4. [誤り]腰部脊柱管狭窄症の手術は除圧術(椎弓切除術・椎弓形成術)が主体であり、必ずしも脊椎固定術を必要としない。脊椎の不安定性やすべり症を合併する場合に、除圧術に脊椎固定術を追加することがある。