1. [誤り]ベッド上安静は腰椎椎間板ヘルニアの急性期における基本的な保存的治療の一つであるが、尿閉(膀胱直腸障害)が出現した場合は馬尾症候群を意味し、安静のみでは対応できない。膀胱直腸障害は放置すると不可逆的になるため、保存的治療の適応ではない。
2. [誤り]副腎皮質ステロイドは神経根周囲の炎症や浮腫を軽減する目的で用いられるが、馬尾症候群による急性尿閉に対しては効果が不十分であり、根本的な除圧が必要である。ステロイド投与で対応している間に馬尾神経の不可逆的損傷が進行する危険がある。
3. [誤り]腰部硬膜外ブロックは椎間板ヘルニアによる疼痛管理に有効な保存的治療であるが、馬尾症候群に対する根本的治療にはならない。疼痛のみの症状であれば適応となりうるが、膀胱直腸障害がある場合は手術が最優先される。
4. [正解]腰椎椎間板ヘルニアで急性の尿閉(膀胱直腸障害)が出現した場合、巨大ヘルニアによる馬尾症候群を意味し、緊急手術の絶対適応である。椎間板切除術(ラブ法など)により脱出した髄核を摘出し、馬尾神経の除圧を速やかに行う必要がある。膀胱直腸障害の発症から手術までの時間が短いほど機能回復の見込みが高く、48時間以内の手術が推奨される。
| 腰椎椎間板ヘルニアの手術適応 | 内容 |
|:---|:---|
| 膀胱直腸障害(馬尾症候群) | 緊急手術の絶対適応 |
| 高度の足関節下垂(下垂足) | 手術適応 |
| 3か月以上の保存療法に抵抗 | 手術適応を検討 |
| 疼痛のみ | 保存療法が原則 |
<p style="font-size:0.8em; color:#888; text-align:center; margin-top:0.3em;">表: 腰椎椎間板ヘルニアの手術適応</p>