第08章 整形外科疾患 / F. 脊椎疾患
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Question
問題 765 「62歳の男性。右側の腰から下肢にかけての痛み、しびれがある。歩くと痛みは強くなり歩けなくなるが、休むと再び歩けるようになる。足関節・上腕血圧比は10であった。」歩行中に右下肢痛が起こったときの対応として、体幹の姿位で最も適切なのはどれか。
  1. 1前屈正解!
  2. 2後屈不正解
  3. 3右側屈不正解
  4. 4左側屈不正解
Explanation
解説
1. [正解]腰部脊柱管狭窄症では、体幹を前屈させると脊柱管が拡大し、馬尾神経や神経根への圧迫が軽減されるため症状が緩和する。患者は歩行中に症状が出現すると、しゃがみ込んだり、前かがみになることで楽になる。自転車こぎの姿勢(前傾位)や買い物カートを押す姿勢で症状が軽減するのも同じ原理である。このように前屈位で症状が改善することが、腰部脊柱管狭窄症の大きな特徴である。
2. [誤り]後屈(腰椎の伸展)すると脊柱管がさらに狭窄し、黄色靭帯のたわみや椎間関節の前方への突出が加わるため、神経への圧迫が増悪し症状が悪化する。腰部脊柱管狭窄症の患者は腰を反らす動作を避けるべきである。
3. [誤り]右側屈は右側の椎間孔を狭小化させる可能性があり、患側の症状改善にはつながらない。脊柱管の断面積を有効に拡大する姿位ではない。
4. [誤り]左側屈も脊柱管の狭窄を効果的に緩和する姿位ではない。側屈は一側の神経根症状に対してはある程度の変化を生じうるが、脊柱管狭窄症の症状改善には前屈が最も有効である。
Key Points
ポイント
  • 腰部脊柱管狭窄症では前屈位で脊柱管が拡大し症状が軽減し、後屈位で脊柱管が狭窄し症状が増悪する
  • 自転車こぎや前かがみ歩行では症状が軽く、直立歩行や後屈で症状が出現するのが特徴的である
  • 重要用語: 腰部脊柱管狭窄症, 前屈位での症状緩和, 間欠性跛行, 脊柱管拡大 を正確に理解しておくこと。
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