1. [誤り]第10胸椎-第11胸椎間は胸椎レベルであり、椎間板ヘルニアの好発部位ではない。この高位のヘルニアは極めてまれであり、仮に生じたとしても胸髄の圧迫症状(下肢の痙性麻痺など)を呈し、坐骨神経痛の原因とはならない。
2. [誤り]第12胸椎-第1腰椎間は胸腰椎移行部であり、椎間板ヘルニアの好発部位ではない。この高位の障害では脊髄円錐や馬尾上部の症状を呈する可能性があるが、坐骨神経痛の主因とはならない。
3. [誤り]第2腰椎-第3腰椎間は上位腰椎であり、腰椎椎間板ヘルニアとしての頻度は低い。この高位のヘルニアではL3神経根が障害され、大腿前面の痛みが生じるが、坐骨神経痛(下肢後面の痛み)とは異なる領域の症状となる。
4. [正解]腰椎椎間板ヘルニアの好発部位はL4/5(第4腰椎と第5腰椎の間)が最も多く、次いでL5/S1(第5腰椎と第1仙椎の間)に好発する。この2椎間で腰椎椎間板ヘルニアの約80%を占める。L4/5間のヘルニアではL5神経根が圧迫され、下肢の後外側に放散する坐骨神経痛を生じる。20〜40代の男性に好発し、MRIが最も有効な画像診断法である。
| ヘルニアの高位 | 障害神経根 | 主な症状 | 深部腱反射 |
|:---|:---|:---|:---|
| L3/4 | L4 | 大腿前面の痛み・しびれ | 膝蓋腱反射低下 |
| L4/5 | L5 | 下肢後外側の痛み、母趾背屈力低下 | 変化なし |
| L5/S1 | S1 | 下肢後面の痛み、足底感覚低下 | アキレス腱反射低下 |
<p style="font-size:0.8em; color:#888; text-align:center; margin-top:0.3em;">表: 腰椎椎間板ヘルニアの高位と神経症状</p>