第08章 整形外科疾患 / F. 脊椎疾患
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Question
問題 756 「45歳の男性。腰から殿部にかけての痛みを訴える。腰を反らせると痛みは増悪し、大腿部に放散する。前屈では痛みを生じない。神経学的異常所見はみられない。」本疾患で陽性を示す所見はどれか。
  1. 1椎間関節に一致した圧痛正解!
  2. 2ケンプ徴候不正解
  3. 3SLRテスト不正解
  4. 4パトリック徴候不正解
Explanation
解説
1. [正解]本症例は後屈で増悪し前屈で無痛、神経学的異常なしであり、椎間関節症が最も考えられる。椎間関節症では、罹患椎間関節に一致した圧痛が最も直接的かつ特異的な所見となる。椎間関節は脊柱の後方要素であり、傍脊柱筋の深部を圧迫することで疼痛が再現される。腰椎の椎間関節の位置を正確に触知して圧痛を確認することが、診断において重要である。
2. [誤り]ケンプ徴候(Kemp sign)は、腰椎を後側屈させたときに疼痛が誘発される検査で、椎間関節障害でも陽性となりうる。しかし、ケンプ徴候は椎間板ヘルニアでも陽性となることがあり、特異性が低い。本設問では椎間関節に一致した圧痛の方がより直接的な所見として正答となる。
3. [誤り]SLR(下肢伸展挙上)テストは、膝関節を伸展位のまま下肢を挙上して坐骨神経を伸展させ、腰椎椎間板ヘルニアによる神経根刺激症状を検出する検査である。椎間関節症では通常SLRテストは陰性であり、本症例でも「神経学的異常所見はみられない」と記載されている。
4. [誤り]パトリック(Patrick)徴候(FABER test)は、股関節を屈曲・外転・外旋位にして反対側の骨盤を固定し、疼痛を誘発する検査である。股関節疾患や仙腸関節障害のスクリーニングに用いられ、椎間関節症の検出には不向きである。 | 検査法 | 検出対象 | 手技 | |:---|:---|:---| | 椎間関節圧痛 | 椎間関節症 | 椎間関節部の直接圧迫 | | ケンプ徴候 | 椎間関節症・ヘルニア | 腰椎の後側屈 | | SLRテスト | 椎間板ヘルニア | 膝伸展位での下肢挙上 | | パトリック徴候 | 股関節・仙腸関節障害 | 股関節屈曲外転外旋 | <p style="font-size:0.8em; color:#888; text-align:center; margin-top:0.3em;">表: 腰部疾患の検査法の比較</p>
Key Points
ポイント
  • 椎間関節症の最も直接的な所見は椎間関節に一致した圧痛であり、SLRテストは陰性となる
  • ケンプ徴候は椎間関節障害でも椎間板ヘルニアでも陽性となりうるため、特異性が低い
  • 重要用語: 椎間関節圧痛, ケンプ徴候, SLRテスト, パトリック徴候 を正確に理解しておくこと。
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