第08章 整形外科疾患 / F. 脊椎疾患
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Question
問題 755 「45歳の男性。腰から殿部にかけての痛みを訴える。腰を反らせると痛みは増悪し、大腿部に放散する。前屈では痛みを生じない。神経学的異常所見はみられない。」本疾患で最も考えられる病態はどれか。
  1. 1椎間板髄核の脱出不正解
  2. 2脊柱管の狭窄不正解
  3. 3椎間関節の炎症正解!
  4. 4前縦靭帯の肥厚不正解
Explanation
解説
1. [誤り]椎間板髄核の脱出(椎間板ヘルニア)では、前屈時に椎間板内圧が上昇して髄核が後方に突出し、神経根を圧迫するため疼痛が増悪する。本症例では前屈で痛みが生じないことから、ヘルニアの可能性は低い。また、ヘルニアではSLRテスト陽性など神経学的異常所見を伴うのが一般的である。
2. [誤り]脊柱管の狭窄(腰部脊柱管狭窄症)では、歩行時に増悪し休息で軽快する間欠性跛行が特徴的症状である。体幹の前屈で症状が改善し、後屈で悪化する点は共通するが、本症例では間欠性跛行の記載がない。また、脊柱管狭窄症は通常50歳以上に多い。
3. [正解]椎間関節の炎症(椎間関節症)は、腰椎の後屈(伸展)時に椎間関節が圧迫されて疼痛が増悪するのが特徴である。前屈では椎間関節が開大するため痛みが生じない。本症例の45歳男性で後屈時の増悪、前屈で無痛、神経学的異常なしという所見は、典型的な椎間関節症のパターンである。疼痛は殿部から大腿部に放散することがある。
4. [誤り]前縦靭帯は椎体の前面に位置し、脊柱の前方を縦方向に連結する靭帯である。前縦靭帯の肥厚は加齢変化として生じるが、後屈時の疼痛増悪の主因とはなりにくい。臨床的に前縦靭帯の肥厚が症状の原因として問題になることはまれである。
Key Points
ポイント
  • 後屈で増悪し前屈で軽減する腰痛は椎間関節症を示唆し、前屈で増悪する腰痛は椎間板ヘルニアを示唆する
  • 椎間関節症では神経学的異常所見が認められないことが多く、ヘルニアや脊柱管狭窄症との鑑別点となる
  • 重要用語: 椎間関節症, 後屈時増悪, 椎間板ヘルニア, 前屈時増悪 を正確に理解しておくこと。
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