1. [誤り]L1-L2椎間板ヘルニアは極めて稀であり、腰神経叢の上位(L1〜L2神経根)を障害する。坐骨神経(L4〜S3神経根から構成)には関与しないため、坐骨神経痛の原因としては稀である。大腿前面や鼠径部の症状が主体となる。
2. [誤り]L2-L3椎間板ヘルニアもL3神経根障害を起こし、大腿前面(L3皮膚分節)の疼痛・しびれが主体である。坐骨神経痛の原因としては稀であり、頻度も低い(全腰椎椎間板ヘルニアの約1〜2%程度)。
3. [誤り]L3-L4椎間板ヘルニアはL4神経根障害を起こし、大腿前内側の症状が主体である。L4神経根は坐骨神経の一部を構成するが、L4-L5やL5-S1ヘルニアと比較すると坐骨神経痛の原因としては少ない(約5%程度)。
4. [正解]坐骨神経痛の原因として最も多い椎間板ヘルニアはL4-L5椎間板ヘルニアである(約50〜60%)。L5神経根が障害され、殿部から大腿後面・下腿外側・足背にかけての疼痛・しびれが生じる。次いでL5-S1椎間板ヘルニア(約30〜40%)が多く、L4-L5とL5-S1の2レベルで坐骨神経痛の約90%を占める。坐骨神経はL4〜S3神経根から構成されるため、下部腰椎のヘルニアで高頻度に坐骨神経痛が出現する。
<caption>腰椎椎間板ヘルニアの高位別頻度と症状</caption>
| ヘルニア部位 | 頻度 | 障害神経根 | 主な症状領域 | 坐骨神経痛 |
|------------|-----|----------|------------|----------|
| **L1/2** | 極めて稀 | L2 | 鼠径部・大腿前面 | 稀 |
| **L2/3** | 約1〜2% | L3 | 大腿前面 | 稀 |
| **L3/4** | 約5% | L4 | 大腿前内側・下腿内側 | 少ない |
| **L4/5** | 約50〜60% | L5 | 殿部・大腿後面・下腿外側・足背 | **最多** |
| **L5/S1** | 約30〜40% | S1 | 殿部・大腿後面・下腿後面・足外側 | 多い |