第08章 整形外科疾患 / F. 脊椎疾患
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Question
問題 730 椎間板ヘルニアについて誤っているのはどれか。
  1. 1脱出した髄核が神経根を圧迫する。不正解
  2. 2L5-S1間のヘルニアでは大腿四頭筋の筋力が低下する。正解!
  3. 3単純エックス線写真で椎間腔は狭小化する。不正解
  4. 4再発を繰り返す患者には手術を行う。不正解
Explanation
解説
1. [誤り]椎間板ヘルニアでは椎間板の髄核(nucleus pulposus)が後縦靱帯の弱い後側方(paracentral)に脱出し、近傍の神経根を圧迫して痛みやしびれを生じる。髄核脱出による神経根圧迫が病態の本質であり、正しい記述である。
2. [正解]**正しい(誤りの選択肢)。** L5-S1間の椎間板ヘルニアではS1神経根が圧迫されるため、腓腹筋やヒラメ筋の筋力低下(足関節底屈力低下、つま先立ちができない)がみられる。大腿四頭筋(quadriceps femoris muscle)はL2-4神経根支配(特にL3-4)であり、L5-S1間のヘルニアでは筋力低下を来さない。「大腿四頭筋の筋力が低下する」という記述は明らかに誤りである。大腿四頭筋の筋力低下はL3-4間のヘルニアで出現する所見である。
3. [誤り]椎間板ヘルニアでは髄核の脱出により椎間板の高さが減少するため、単純X線写真で椎間腔(椎間板腔)の狭小化が認められることがある。椎間板自体はX線で描出されないが、椎間腔の狭小化は間接的にヘルニアの存在を示唆する所見となる。正しい記述である。
4. [誤り]保存的治療(安静、NSAIDs、神経ブロックなど)で改善せず再発を繰り返す症例や、高度の神経障害(筋力低下、膀胱直腸障害、馬尾症候群)がある場合は手術適応となる。膀胱直腸障害は緊急手術の適応である。正しい記述である。
Key Points
ポイント
  • L5-S1間のヘルニアではS1神経根が圧迫され、腓腹筋・ヒラメ筋の筋力低下(底屈力低下)がみられるが、大腿四頭筋(L2-4支配)の筋力低下は生じない
  • 椎間板ヘルニアでは脱出した髄核が神経根を圧迫し、X線で椎間腔の狭小化がみられ、保存的治療抵抗例は手術適応となる
  • 重要用語: L5-S1ヘルニア, S1神経根, 腓腹筋, 大腿四頭筋, L2-4 を正確に理解しておくこと。
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