第08章 整形外科疾患 / F. 脊椎疾患
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Question
問題 729 L5‐S1椎間板ヘルニアの所見で誤っているのはどれか。
  1. 1ラセーグ徴候陽性不正解
  2. 2膝蓋腱反射消失正解!
  3. 3アキレス腱反射消失不正解
  4. 4腓腹筋筋力低下不正解
Explanation
解説
1. [誤り]ラセーグ徴候(Lasègue sign)はSLRテスト(Straight Leg Raising test)の異常所見で、L5-S1椎間板ヘルニアによるS1神経根の伸張痛として陽性を呈する。坐骨神経(L4〜S3)が伸張されることで下肢後面に放散痛が誘発される。L5-S1ヘルニアでは高頻度に陽性となり、正しい所見である。
2. [正解]**正しい(誤りの選択肢)。** L5-S1椎間板ヘルニアではS1神経根が圧迫される。膝蓋腱反射(patellar tendon reflex、PTR)の反射中枢はL2-4(主にL3-4)であり、S1神経根障害では膝蓋腱反射は影響を受けず、正常に保たれる。「膝蓋腱反射消失」という記述は明らかに誤りである。膝蓋腱反射消失はL3-4レベルの椎間板ヘルニアで出現する所見である。
3. [誤り]アキレス腱反射(Achilles tendon reflex、ATR)の反射中枢はS1-2(主にS1)であり、L5-S1椎間板ヘルニアによるS1神経根障害では反射が低下または消失する。アキレス腱反射消失はL5-S1ヘルニアの特徴的所見であり、正しい記述である。
4. [誤り]腓腹筋(gastrocnemius muscle)はS1神経根支配であり、L5-S1椎間板ヘルニアによるS1神経根障害で筋力低下(足関節底屈力低下、つま先立ちができない)がみられる。ヒラメ筋とともに下腿三頭筋を構成し、S1障害で底屈力が低下する。正しい所見である。 <caption>L5-S1椎間板ヘルニア(S1神経根障害)の所見</caption> | 所見項目 | L5-S1ヘルニア(S1障害) | L4-5ヘルニア(L5障害) | |---------|----------------------|---------------------| | **腱反射** | アキレス腱反射消失 | 腱反射正常 | | **筋力低下** | 腓腹筋・ヒラメ筋(底屈力↓) | 前脛骨筋・長母趾伸筋(背屈力↓) | | **知覚障害** | 足外側・小趾 | 下腿外側・足背・母趾 | | **ラセーグ徴候** | 陽性 | 陽性 | | **膝蓋腱反射** | 正常(L3-4支配) | 正常(L3-4支配) |
Key Points
ポイント
  • L5-S1椎間板ヘルニアでは膝蓋腱反射は正常であり、消失するのはアキレス腱反射である(膝蓋腱反射はL3-4支配)
  • S1神経根障害の特徴は、アキレス腱反射消失、腓腹筋筋力低下(底屈力低下)、ラセーグ徴候陽性である
  • 重要用語: L5-S1ヘルニア, S1神経根, アキレス腱反射消失, 膝蓋腱反射正常, L3-4 を正確に理解しておくこと。
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