1. [誤り]C1(環椎、atlas)は後縦靱帯骨化症の好発部位ではない。C1は環軸関節(環椎軸椎関節)を構成し回旋運動に関与する特殊な椎骨であり、椎体を持たないため後縦靱帯が存在しない。後縦靱帯はC2(軸椎)以下に存在する。
2. [誤り]C3レベルは後縦靱帯骨化の範囲に含まれることはあるが、最も好発するのはC5付近(C3〜C6、特にC4〜C5)である。C3単独では頻度が低い。
3. [正解]頸椎後縦靱帯骨化症(OPLL: Ossification of Posterior Longitudinal Ligament)はC5付近(C3〜C6、特にC4〜C5レベル)に好発する。後縦靱帯が骨化して脊柱管内に突出し脊髄を圧迫する疾患で、中年以降(50〜60歳代)の男性に多い。C5レベルは頸椎の可動域が最大で、力学的負荷(屈伸・回旋ストレス)が最も大きいことが好発の要因とされる。症状は手指のしびれ・巧緻運動障害(ボタンがかけにくい、箸が使いにくいなど)から始まり、進行すると四肢の痙性麻痺(腱反射亢進、病的反射陽性)や膀胱直腸障害を来す。日本人に多い疾患(有病率約2〜3%)で、厚生労働省の特定疾患(難病)に指定されている。
4. [誤り]C7は頸胸椎移行部であり、後縦靱帯骨化症の最頻好発部位ではない。後縦靱帯骨化症は中位頸椎(C3〜C6)、特にC4〜C5レベルに最も多く発生する。C7以下の胸椎にも骨化が及ぶ連続型も存在するが、単独では頻度が低い。