第08章 整形外科疾患 / E. 形態異常
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Question
問題 701 先天性股関節脱臼の症状で正しい記述はどれか。
  1. 1大腿内側皮膚溝は左右対称である。不正解
  2. 2下肢の延長がみられる。不正解
  3. 3開排制限がみられる。正解!
  4. 4歩行開始後には大転子低位がみられる。不正解
Explanation
解説
1. [誤り]先天性股関節脱臼では患側の大腿骨頭が臼蓋から逸脱し上方に転位しているため、患側下肢は短縮し外旋位をとる。その結果、患側の大腿内側皮膚溝(しわ)は健側と比較して深く、数も多く、長くなり、左右非対称となる。皮膚溝が左右対称であるという記述は誤りである。
2. [誤り]先天性股関節脱臼では大腿骨頭が臼蓋から逸脱し後外上方に転位するため、見かけ上の下肢長が短縮する。これをアリス徴候(Allis sign)という。両膝を立てた状態で膝の高さを比較すると患側の膝が低くなる。下肢の延長ではなく短縮が生じる。
3. [正解]先天性股関節脱臼では患側の股関節外転が制限され、開排制限がみられる。大腿骨頭が臼蓋から逸脱しているため、股関節を外転させようとすると抵抗が生じ、健側と比較して外転角度が減少する。開排制限は新生児期から認められる最も重要な所見の一つであり、おむつ替え時に両下肢の開きが左右非対称であることから発見されることが多い。
4. [誤り]先天性股関節脱臼では大腿骨頭の上方転位に伴い、大転子も相対的に高位となる。大転子低位ではなく大転子高位がみられる。歩行開始後にはトレンデレンブルグ歩行(患側立脚時に健側の骨盤が下降し、体幹が揺れる異常歩行)を呈する。
Key Points
ポイント
  • 先天性股関節脱臼では患側の開排制限(股関節外転制限)が最も重要な診断所見である
  • 大腿内側皮膚溝は非対称(患側のしわが多く深い)となり、左右対称ではない
  • 重要用語: 先天性股関節脱臼, 開排制限, 下肢短縮, 大転子高位, アリス徴候 を正確に理解しておくこと。
主な身体所見所見の内容時期
開排制限股関節外転の制限新生児期から
皮膚溝非対称患側のしわが深く多い乳児期から
アリス徴候膝の高さの左右差乳児期から
大転子高位患側の大転子が高位乳児期から
トレンデレンブルグ徴候歩行時の体幹動揺歩行期以降
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