1. [誤り]肩関節脱臼は外傷性脱臼が大部分を占め、病的脱臼(腫瘍や感染による関節破壊に伴うもの)は少ない。転倒時に手をついた際の外力が肩関節に伝達されて生じることが多い。
2. [誤り]肩関節脱臼は前方脱臼が約95%を占め、後方脱臼はまれである。前方脱臼では上腕骨頭が前下方に転位し、肩関節の前方が膨隆する特徴的な変形を呈する。
3. [正解]肩関節脱臼では脱臼した上腕骨頭により腕神経叢(特に腋窩神経)が牽引・圧迫され、腕神経叢麻痺を起こすことがある。腋窩神経麻痺では三角筋の麻痺による肩関節外転障害と、肩外側の知覚障害がみられる。また、腋窩動脈の損傷を伴うこともある。肩関節脱臼の重要な合併症として注意が必要である。
4. [誤り]関節強直は肩関節脱臼の直接的な合併症ではない。整復後の長期固定により二次的に拘縮が生じることはあるが、脱臼そのものが直接強直を引き起こすわけではない。